脆弱性診断員が予備自衛官補に応募してみた

強固なセキュリティは強固な肉体から。こんにちは。診断員の秋本です。
私は現在、予備自衛官補に応募しており、先日一通りの試験を終えました。この予備自衛官補という制度について、初めて知る方やなんとなく知っているけど詳しくは…という方も多いと思います。
「予備自衛官補ってどんな制度?」「予備自衛官補の採用試験って何をするの?」といった内容や、私が実際に試験を受けた際の様子を簡単にご紹介したいと思います。予備自衛官補に興味を持たれている方の参考になれば幸いです。
予備自衛官補に応募したきっかけ
そもそもの話、なぜ予備自衛官補に応募したかをお話しします。
きっかけとしては、予備自衛官補にサイバー(システム防護)という区分があること、情報処理安全確保支援士の資格があれば応募できることをネットサーフィン中にたまたま見かけたことでした。
私は今脆弱性診断員として働いていますが、セキュリティエンジニアとして今後どのような道に進むべきか答えを出せないでいます。どうしてもやりたいことがあるわけでもないし、気軽に転職するわけにもいかないし…と悩んでいたところ、予備自衛官補の募集ページを見つけました。
「今の仕事を続けながら国防のために貢献ができて、自衛隊のサイバーセキュリティにかかわれるかもしれなくて、もしかしたらセキュリティエンジニアとしてのキャリアを考える機会になるかもしれない。」ということが浮かび、気づいた時には自衛隊の募集案内所に電話をかけていました。
予備自衛官補の制度について
一般社会人や学生の方を予備自衛官補として採用し、教育訓練修了後、予備自衛官として任用する制度です。 国民の皆さんが自衛隊に接する機会を広く設け、防衛基盤の育成・拡大を図るとの視点に立って、将来にわたり、予備自衛官の勢力を安定的に確保し、更に情報通信技術(IT)革命や自衛隊の役割の多様化等を受け、民間の優れた専門技能を有効に活用し得るよう、予備自衛官制度へ公募制(予備自衛官補制度)を導入 しました。これにより、自衛官としての勤務歴がない方々でも予備自衛官に任用されるチャンスが拓けたのです。
一般と技能の公募コースがあり、一般公募では、採用年齢に適した皆さんなら、どなたでも応募可能です。また、技能公募では、語学や医療技術、整備などの分野に精通した皆さんが応募することができます。
つまるところ、自衛官ではない一般の社会人・学生を対象に、予備自衛官の候補を採用する制度です。採用試験に合格することで予備自衛官補となり、教育訓練を終了することで予備自衛官として任用されます。
予備自衛官になると、有事の際に招集命令が下されます。予備自衛官補の段階では、訓練への参加義務のみ発生します。
なお、予備自衛官補の応募区分には一般と技能の2つの入り口があります。
区分:一般
年齢の条件を満たせばだれでも応募できます。試験に合格後は、3年の間に50日間の訓練を受けることで予備自衛官として任用されます。
区分:技能
専門技能に関する資格等を持っていると応募できます。試験に合格後は、技能の種別を問わず2年の間に10日間の訓練を受けることで予備自衛官として任用されます。
どんな資格で応募できるかはぜひ公式の募集ページからご覧ください。
冒頭でも触れましたが、今回は技能区分のサイバー(システム防護)甲に応募しています。
予備自衛官補の採用試験
※本記事で紹介する内容は、筆者個人の体験に基づくものです。今後の実施内容と異なる可能性もあるため、あらかじめご了承ください。
採用試験の内容は一般と技能で異なるようです。
今回私が受けた技能区分では、以下の試験が設けられています。
- 適性検査
- 筆記試験(小論文)
- 身体検査
- 口述試験(面接)
このうち、適性検査と筆記試験はWebで行い、身体検査と口述試験は駐屯地で行いました。
適性検査・小論文
どちらも同じ日に受験します。身体検査・口述試験の1~2週間前にログインID・パスワードが書かれた紙が郵送されるので、Webサイトの指示に従い受験します。なお、どちらも自宅で受験可能ですが、試験中はPCやスマホのカメラをONにしておく必要があります。
適性検査の内容は、就職活動の際に受けるような性格検査です。知識や計算能力を問われることはなかったです。
小論文のお題についての詳細は控えさせてください。おそらく実施毎に変わるのではないかと思います。
身体検査・口述試験
当日は最寄りの地方協力本部に集合し、受験者全員まとまって隣県の駐屯地に向かいました。服装に関して特に指定はなく、スーツの方もいればラフな私服の方もいて様々です。私は白シャツ+ジャケットのオフィスカジュアルで挑みました。
身体検査では、レントゲン・身長体重・尿・視力・色覚・聴力・歯・軽い運動の検査をされました。
私は先天的に色覚異常があり、色覚検査で一度引っかかりました。違う方法による色覚検査も追加実施されそちらは問題なかったようですが、落ちるとしたらここがポイントかもしれません。
身体検査終了後、駐屯地から近くの庁舎に移動しそこで口述試験を受けます。待合室で待機し、1人ずつ個別に面接が行われます。
面接では自己紹介やアイスブレイクから始まり、以下のようなことを聞かれました。
- 予備自衛官補に応募した動機
- 家族や会社の理解は得られているか
- 申し込み時に書いた資格以外に特技はあるか
面接は終始談笑といった雰囲気で進み、特に緊張することなく話せました。また、「今回の試験の様子を会社のブログで公開してもいいですか?」と尋ねたところ、「ぜひ」と快諾していただけました。
その後は待合室に戻り、全員の面接が終わるまで待機します。食事や読書など自由にしてよいとのことだったので、持参した本を読んだりフロアを散策したりして暇をつぶしていました。
面接終了後は行きと同じく受験者全員まとまって最寄りの地方協力本部に戻ります。戻り次第はそのまま解散ということで、無事帰宅しました。
最後に
以上が、予備自衛官補の制度の紹介および受験体験記となります。
興味を持たれた方は、とりあえず最寄りの地方協力本部または募集案内所に寄ってみてはいかがでしょうか。多分歓迎されると思います。
また、社会人としては本業との掛け持ちがどうなるかも気になるかと思います。
今回予備自衛官補に応募するにあたって、社内のバックオフィスメンバーに相談をしました。予備自衛官として招集された場合の働きについては副業になるため、副業申請等が必要になるようです。ただし、勤務形態が通常の副業とも異なることから、別途予備自衛官補向けにルールを整備していただけるとのことでした。
セキュアスカイでは、会社からの理解を得られたうえで予備自衛官補に応募できることが分かりました。
予備自衛官補に合格し、ルール整備が出来上がったあたりでまたブログを投稿しようと思います。
もし投稿が無かったらそういうことだと思ってください。